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2016/11/29 お知らせ

【特集】知られざる冬のイエローストーンの魅力

 1872年、世界で初めて誕生した国立公園として知られるイエローストーンは、年間400万人を越える人々が訪れる米国屈指の人気を誇る国立公園です。来場者のほとんどが春から秋に集中しています。私もこれまで夏にしか訪れたことがありませんでしたが、今年の2月に初めて念願の冬のイエローストーンを訪れる機会がありました。
 冬の魅力はなんといっても人が少ないこと。「それだけ?」と思うかもしれませんが、実はこの「人が少ない」おかげで、夏には感じることができなかったイエローストーン本来の大自然の姿を目の当たりにすることができるのです。
 夏、世界的にも有名なオールドフェイスフル間欠泉では、噴出時間が近づくと、どこからともなく観光客が集まり、時には数百人を越える人だかりとなります。そして間欠泉が吹き上がると歓声とともに“ウェ―ブ"がおこることもあります。それはそれでお祭り気分で楽しいのですが、いっぽう冬はどうなるかと言うと、なんと私たちのグループだけの貸し切り状態なのです。
 静寂の中、地響きとともに「ゴォー」という噴出音だけが周囲に響き渡る姿は言葉を失うほど神秘的で、「地球の鼓動」を五感で感じるとはまさにこのことだ!と実感しました。また、夏には中々確保できない間欠泉近くにある公園内のホテルに宿泊するため、噴出する瞬間を何度でも観察できます。まさに冬ならではの贅沢の極みです!
 イエローストーンは野生動物の宝庫としても知られています。夏は道路脇に現れたバッファローをひと目見ようと「バッファロー渋滞」がおき、まるでサファリパークの様相です。ところが、一般車両乗り入れ禁止の冬は、渋滞とは無縁です。野生動物達はあたたかい場所をもとめ、地熱地帯に集まってくるため、動物の出現場所が特定しやすく、必然的に遭遇チャンスも多くなります。スノーシューを履いて誰もいない森を歩けば、突然、目の前にバッファローが現れる、なんてことも珍しくありません。ゴワゴワの体毛に雪を纏い、厳しい冬を必死に乗り越えるバッファロー達の姿に“生きるパワー"をもらえたような気がしました。さすがに熊たちは冬眠中ですが、ほかにもコヨーテ、エルク、ムース、キツネ、ミュール鹿、運が良ければオオカミの姿も目にすることができるかもしれません。
 「冬」だからこその魅力を、きちんとお伝えできたでしょうか。初めて訪れる方はもちろん、過去に夏や春に訪れたことがある方も、ぜひ一度冬のイエローストーンへお出かけ下さい。「価値ある体験」が皆さまを待っています!!


文=藤村 充宏(アルパインツアー東京本社)


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