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2017/07/11 お知らせ
【特集】 世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩く
サンティアゴ・デ・コンポステーラはローマ、エルサレムに並んでキリスト教の3大聖地のひとつに数えられています。12世紀の全盛期には、年間最大で50万人ものキリスト教徒が巡礼の道を辿りこの地を訪れたといわれています。1993年にはユネスコの世界遺産に登録されました。
夏が過ぎて秋の気配が感じられるようになる10月、巡礼路を歩くには最も適した気候となります。情熱と太陽の国とも形容されるスペインの暑い夏が終わると、気温は落ち着きながらもサマータイムのおかげでまだまだ日は長く、日没は20時頃です。秋はのんびりと巡礼路を歩くにはうってつけの季節です。そのぶん日の出は遅くなり、起床時間でもまだ真っ暗なほどですが、この朝の時間帯は巡礼の旅の中で私が最も好きなひとときです。巡礼路を歩きはじめて最初に宿泊するポルトマリンは、ミーニョ川沿いにあることから深い朝霧に包まれることで知られる街です。スペインの少しゆっくりとした、そして静かな朝の時間に目にする深い朝霧には、巡礼の旅の途上にいたからかもしれませんが、何か厳かさを感じずにはいられませんでした。
宿を後にして歩きはじめると朝日が差すにつれて霧が晴れ、次第に巡礼の舞台となるゆるやかな丘が連なるガリシア州の大地が現れます。緑のスペインと呼ばれる地域だけあって、10月でも緑が美しく、同時に道ばたでは秋を感じさせる栗やぶどうの実りを目にすることができます。
連日巡礼路を歩いていると、徐々に顔見知りも増え、笑顔であいさつを交わすようになります。大きなザックを背負い長距離を歩いてきた巡礼者や、私たちと同じように一部区間をデイパックで歩く巡礼者など、世界各地から様々な人々がこの地を訪れていることを実感します。どんな思いで歩いているのかは人それぞれだと思いますが、「歩いてサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指したい」という気持ちは同じはず。皆さまもぜひ、サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指しましょう。ブエン・カミーノ!(良い巡礼を)
東京本社:林 知篤
「世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩く 10日間」のツアーはこちらから
▲「緑のスペイン」と呼ばれるガリシア州らしい森のアーチを行く