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Alpine Square / アルパイン広場

7月1日出発「花咲くチロル・アルプス・フラワー・ハイキングと美しき村 9日間」

7月1日出発「花咲くチロル・アルプス・フラワー・ハイキングと美しき村 9日間」

旅のコンセプトはチロル地方満喫!

 チロル地方…ひとたび歩けば爽やかな風と心地のよいカウベルの音色、視界いっぱいに広がる可愛らしいお花たち。「牧歌的」という言葉がこれほど似合う場所が他にあるでしょうか。いつからか「アルプスのハート」と呼ばれるようになったのは、訪れた者が第二の故郷のように心の安らぎを感じてしまうことからなのかもしれません。
 オーストリアは音楽の街ウィーンやザルツブルクが有名です。また、山岳地方には最高峰グロースグロックナー、すぐ南のイタリアには岩峰ひしめくドロミテと見どころが多くあるのですが、今回はあえて西部に位置するチロル地方に絞り込んでご案内しました。アルペンスキー発祥の地であり世界屈指のスキーリゾートであるサンクト・アントン、王室の人たちも訪れるヨーロッパ一美しい村レッヒ、谷の奥深く氷河の間近に位置するオーバーグルグル。賑わいをみせるゼーフェルト。それぞれ趣向の異なる土地での時間は、チロルの印象をより深いものにしてくれました。

百花繚乱のハイキング

 ご参加された方から、「これはすごい!百花繚乱のハイキングだよ!」という言葉をいただきました。日本でも馴染みのあるワスレナグサやキンポウゲ、チョウノスケソウをはじめ、アルプス特有のアルペンローゼ、黄色いサクラソウなど百種を越えるであろう花たちが溢れんばかりに咲き乱れていました。おかげで日程序盤はなかなか歩みを前に進められませんでしたが(笑)、時間に余裕があるからこそ、心ゆくままにお花を愛でることができました。何度も出てくるお花の名前を復習しながら歩いていたのですが、皆さん間違いなく覚えていただいたのは、スピノシシムム・アザミ。通称・馬糞アザミ。見た目からか糞など栄養豊富な土壌を好んで咲くからかつけられた名前のインパクトですぐに覚えてもらえました。笑いながら歩けるのも共通の目的を持つ仲間がいてこその楽しみですね。
 山での遭遇率は、とにかく花!あっちもこっちも牛、たまに馬や羊やハイカー、おっ、マーモット!稀にアイベックス!?という印象。観光地化されていない素朴な自然にどっぷり溶け込んで歩けました。

花だけではないチロルのトレイル

 日程前半では、これでもかという程のお花畑を楽しんでいただいた後、後半ではチロルが誇る展望コースを2つ歩きました。1つは、エッツタール山群氷河展望ハイキング。まずは、ゴンドラを乗り継いでホーエムートの展望台へ。降りた途端に大迫力のロートモース氷河が出迎えてくれました。地元の大学生が訪れて虫や植物を研究していることや氷河の衰退、氷河の中で見つかったミイラ=アイスマンの話など、現地ガイドならではの裏話も面白く、また途中の山小屋で食べたランチでは豪快なソーセージや、エッグヌードルと呼ばれるマカロニ状のパスタにカルチャーショックを受けるなど、現地の文化に触れながら笑いの絶えない道中でした。
 もう1つは、「パノラマの道」と付けられた近年できたばかりの絶景コース。約11キロとやや長めのコースですが、下りのトレイルが中心で、何より谷を挟んで広がる山並みの眺望が素晴らしい!歩き終えた村でアイスやビールをみんなで堪能。晴天にも恵まれ贅沢な一日でした。

やっぱり連泊滞在がおすすめ! その魅力とは?

 連泊の際は、移動のための荷物整理の必要がないだけでなく、ホテルでの連泊滞在は時間的にも気持ち的にも、その分ゆとりができます。旅の中に生まれた余裕によって、新たな発見に気づくことがあるかもしれません。一日はゆっくりホテルで休んで、もう一日は村の散策へ、という方も多くいらっしゃいました。いずれの村も小さく徒歩で回れるので、迷うことなく自由散策を楽しんでいただいていました。
 中でもレッヒはエコツーリズムのモデルケースとしても注目されている村です。景観を守るために地下に車移動用のトンネルをつくり、その費用の大半を住民と自治体が負担しました。また、きれいな飲み水を確保するために水源は徹底管理、美味しい天然水を水道から飲むことができます。自分たちの住む土地と自然を愛している気持ちが村の随所に表れていてとても感銘を受けました。
帰国後、ご参加されたお客様が素敵な旅行記をお送りいただいたのですが、最後はこう締めくくってありました。
 “友人に土産話をするときにこう言おう・・・「すごく美しいお花畑や山々を想像してごらん。できたかい?その百倍は美しいところだったよ」”。心打たれた方はぜひチロルへお出かけください。