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Alpine Square / アルパイン広場

11月1日出発「秘境ギアナ高地、ロライマ山ヘリ・トレッキングと世界最大落差の滝エンゼルフォール 15日間」

11月1日出発「秘境ギアナ高地、ロライマ山ヘリ・トレッキングと世界最大落差の滝エンゼルフォール 15日間」

“ロストワールド”ギアナ高地

 シャーロックホームズを生んだコナン・ドイルが描く空想冒険小説「ロスト・ワールド」やディズニー映画「カールじいさんの空飛ぶ家」などのモデルになったギアナ高地。そこには、地球の億年という途方もない歳月が生んだ奇跡の世界が広がっています。地上から絶壁でせり上がったテーブル状の大地はテプイと呼ばれ、それぞれの幅が数km~数百kmと、日本の市町村並の面積があります。その数は100を越えるとされ、それぞれの生態系が独自の進化を遂げており、植物の75%が固有種という記録があるほどです。隔絶された世界はまさに秘境で、私たちが最初にこの地に降り立てたのは日本を出発して4日目のことでした。ヘリコプターからロライマ山へ辿り着いた時のみなさんの感想は、「友人にここだけは行きなさい!と言われたから」、「TV映像で衝撃を受けて!」という方など、経緯はそれぞれでしたが、想像を越える景観と体験が私たちを待っていました。

雲の切れ目から大地が現れる雲の切れ目から大地が現れる

4泊5日のロライマトレッキング!

 ヘリコプターで入山して頂上テントで2泊、下山途中の2カ所で1泊ずつの4泊5日のトレッキングが始まりました。ごつごつした太古の頂上台地を歩く喜びを感じながら、目に入る植物ひとつひとつが珍しく、ゾウムシやカエルでも大盛り上がりでした。「世界にここだけ」という固有種が持つ価値は大いなる好奇心を抱きます。訪れた場所のハイライトは最高地点のマーベリック・ポイントは、かつて海の底であったことを証明する化石を横目に、手を使いながらよじ登る場所もあり、てっぺんに立つとより一層、はるばる来たのだなぁと感じることができました。そのほか、水晶が一面に広がる谷(夢のようですが持って帰ってはダメです)、天の川が見られる神秘の洞窟、ロライマの絶壁の端っこハイキングなど興味が尽きることがありません。危険箇所はポーターが先回りして手を差し伸べてくれるのでとっても安心でした。グラシアス(ありがとう)!

ロライマの頂上を歩くロライマの頂上を歩く

世界最大落差の滝エンゼルフォール

 舞台を移し、飛行機でカナイマへ。エンゼルフォールの遊覧フライトも兼ねたこの移動がまた絶景ポイントです。雲の切れ目から覗くテプイたちはまるでラピュタ。ジブリ好きの私は感動であっちこっち向き過ぎて少し酔いました(笑)。エンゼルフォールを有するアウヤンテプイは、なんと東京23区よりも大きい大地です。1955年には恐竜の目撃情報もありロマンそのものですね。
 機窓からは上半分はガスの中でしたが、ハイキングで滝の直下展望台に訪れた際はバッチリ眺められました。この滝を世に広めた発見者であるアメリカ人のパイロット、ジミー・エンゼルさんにちなんで名付けられたのが一般的ですが、現地の呼び名はパラカウパ・ヴェナと呼ばれています。現地の民族ペモン族の言葉で最も高くから落ちる滝の意味が込められています。979mの落差は文句なしの世界一。11月は雨季明けで水量も多く大迫力!いつまでも眺めていたかったです。

エンゼルフォールにて集合写真エンゼルフォールにて集合写真

毎日がアドベンチャー

 何もない草原に着陸する国内線、多量の雨で屋内に水が来ないようホウキで水の侵入を防ぐレストランスタッフ、雨でぬかるんだ悪路を越えるための作戦会議、雲の中から覗く巨大大地、膝上まである沢を渡る渡渉、小型ボートでの急流のぼり、ハンモックに揺られて眠る夜、全身ずぶ濡れの滝散策。長く人生を歩まれた方でもどれだけ初体験があったことでしょうか。子供に還るというのか、忘れていた冒険心を思い出すというのか。ドキドキとワクワクと、少しのハラハラも(笑)、たくさん笑い、たくさん心を動かされた日々でした。
 激動のベネズエラ、電気や水道も毎日どこかの部屋で消えたり止まったり、この国は物資も不足して困窮している地元住民の現実もありますが、生きる人々の力強さと温かさもまた強く印象に残りました。本当に訪れてみたい場所、次回は皆さんの番です!
 ぜひご検討ください!

滝裏歩きでびしょ濡れに滝裏歩きでびしょ濡れに