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Alpine Square / アルパイン広場

2月16日出発「NZ北島の名峰ルアペフ山、タラナキ山登頂とトンガリロ・クロッシング 9日間」

2月16日出発「NZ北島の名峰ルアペフ山、タラナキ山登頂とトンガリロ・クロッシング 9日間」

ニュージーランド北島の山旅より帰国しました

先日、2月16日出発「NZ北島の名峰ルアペフ山、タラナキ山登頂とトンガリロ・クロッシング9日間」より帰国いたしました。このコースは3年連続でご案内させていただいている私の大好きなコースのひとつです。ニュージーランドの山といえば南島のミルフォード・トラックやルート・バーントラックを思い浮かべる方が多いと思います。シダに覆われた原生林やマウントクックをはじめとするサザンアルプスの氷河群は確かに印象的です。それに対し北島は南北にタウポ火山帯が縦断しているため、コニーデ型の山々が点在する迫力ある雄々しい山岳景観が広がっています。島内は専用車で移動しますが、何度訪れてもその美しい山容が近づくたびに体の中から「登りたい!」という高揚感が湧いてきてマイクを強く握りしめてご案内をしてしまいます。今回も皆さんから「本当によく歩いたわ」というお声をいただきましたが、“しっかり歩きたい”という期待にこたえてくれるコースです。

タラナキ山を背景にタラナキ山を背景に

トンガリロ国立公園内に建つ高級ホテル“シャトー・トンガリロ”

“シャトー・トンガリロはその名の通りお城のような外観のホテルです。シャトー・トンガリロが見えてくると「あそこに泊まれるの?」と車内で大いに盛り上がりました。この豪華ホテルに3連泊しながら、ホテルを起点にトンガリロ・クロッシングと北島最高峰のルアペフ登山にでかけます。ロビーには絨毯が敷かれており、トレッキングシューズを履いた私たちが恐縮しながらロビーに入ると、ホテルのスタッフが「ノープロブレム!そのまま入って大丈夫ですよ」と笑顔で声をかけてくれました。食事も素晴らしく、夕食のメインコースは毎日複数のメニューから選択することができます。トレッキング中にも「ホテルに帰って食事するのが楽しみ」との会話も弾みました。中でも最も好評だったのはラム肉のローストでした。草原帯にポツンと建つホテルの周りには、ナウルホエやトンガリロ、ルアペフ山といった名山が点在していますが、ここを出発する朝、快晴に恵まれ、まるで山々に見送られているような感覚となるのです。

「シャトー・トンガリロ」「シャトー・トンガリロ」

NZ北島最高峰ルアペフ山(2,672m)

ルアペフ山はトンガリロ国立公園内に位置し、北島の中で唯一氷河が残る名山です。昨年改修が行われたばかりの新しいリフトに乗車し標高2,000mまで一気に上がります。前日のトンガリロ・クロッシングがあいにくの天気でしたが、皆さんの気持ちが通じたのか今日は一転、晴れ間が広がり一安心です。登山道は軽井沢の「鬼押し出し」に傾斜をつけたような山で明確な登山道はなく、頼もしい現地ガイドのテリーが残雪状況など、その時のコンディションによりルートファインディングをしながら登ります。山頂部はいくつかのピークから成り、その内のひとつであるドーム・ピークを目指しました。山頂手前で広大なプラトーが突然姿を現すと歓声があがり、それまでの疲れが吹き飛んでしまいました。クライマックスは氷河と火口の間を歩く山頂直下のやせ尾根です。ここから山頂までの道のりは、まるで空に登っていくような感覚でとてもおすすめです。無事に全員で登頂することができました。

雪渓を横目にルアペフ山を登る雪渓を横目にルアペフ山を登る

NZ北島が誇る名山タラナキ山(2,518m)

ツアーのクライマックスは別名NZ富士とも呼ばれるタラナキ山です。何人かのお客様はこのタラナキ山に登ることを目的としてご参加されていましたので、前日から天気を心配していましたが、見事な快晴となりました。登山口から標高差約1,500mを往復する長丁場となります。デビルズステップ(悪魔の階段)と呼ばれる478段の階段を登り、滑りやすい急なザレ場を息を切らしながら歩きます。後半はゴロゴロした岩場となり、一致団結しているメンバーはお互いに声をかけながら山頂を目指しました。ほとばしる汗を心地よい風が癒やしてくれます。眼下にはタスマン海が広がり、見上げると山頂が間近に迫っています。最後は雪渓を歩き、本峰に取り付き無事に登頂することができました。感動のあまり涙を流すお客様もおられ、皆さん互いに抱擁し握手をしています。「やっぱりサミット倶楽部はいいな、登山は楽しいな!」と、お客様の喜ぶ姿を見ながらこの仕事のやりがいと感謝の気持ちを再認識することができました。

岩稜帯が続くタラナキ山岩稜帯が続くタラナキ山