世界の山旅を手がけて49年 アルパインツアー

アフリカ大陸南端にあるケープ半島一帯のケープ植物区保護地域は、地球規模で考えると、とても狭い範囲でありながら、世界をわずか6つに分けた6大植物区のひとつに数えられるほど、数多くの固有種を誇る貴重なエリアです。ここにある固有種はじつに約6,000種と言われます。その価値が認められて、2004年に世界遺産に登録されました。このコースではその中にあって、高さ1,000mから山麓の標高130mまで実に高低差900mを誇るテーブルマウンテンを、ロープウェイの山頂駅から、最高点を経由して、カーステンボッシュ植物園まで歩きとおす、素晴らしい縦走ハイキングにご案内します。実働で4．5時間、所要6時間ほどかかる、歩き応えのあるハイキングとなりますが、十分に努力が報われる素晴らしい体験となるはずです。12月末の季節は南半球にある南アフリカでは夏を迎え、まさに花の素晴らしい季節です。山頂台地の上では、あでやかなペラゴニウムやワトソニア、エリカ、プロテアなど南アフリカ原産の花々に出会えるはずです。また、山頂台地付近の湿地帯では貴重な食虫植物モウセンゴケの花も見ることができるかもしれません。

南アフリカでのサファリの醍醐味といわれるのが、「ビッグファイブ」（ゾウ、ライオン、バッファロー、サイ、ヒョウで構成される大型動物）との遭遇ですが、プレトリアから車でわずか2時間の距離に位置するピーランスバーグ国立公園は、大都市からわずかな距離にも関わらず、この“ビッグファイブ・サファリ”を満喫することができる場所として知られます。そんなピーランスバーグ国立公園ですが、じつは1979年以降につくられた人工的な自然保護区になります。「オペレーション・ジェネシス（創世記の操作）」と呼ばれる6,000種にも及ぶ野生動物の大移動プロジェクトにより生み出されました。当時、この規模の動物の移動プロジェクトでは世界最大規模だったといわれておりますが、注目すべきは、これらの多様な動物が無事に定着し、それぞれに生態系のバランスをとりながら自活しているという意味で、非常に貴重な自然保護区の成功例でもあります。成功の影には、古代に形成された火山の噴火口が生み出した複雑な地形にあるとも専門家の間では言われています。このコースでは旅の最後にプレトリアに2連泊し、日帰りでこの貴重な国立公園を訪れサファリを楽しみます。