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【今日の名峰】 スノードン(1,085m)

【今日の名峰】 スノードン(1,085m)

ウェールズの最高峰

「ウェールズ」と聞くと、プリンス・オブ・ウェールズという英国皇太子に与えられる称号が思い浮かぶかもしれません。でも他には?、、、なかなか思いつきませんね。ウェールズは、イングランド・スコットランド・北アイルランドとともにイギリスを構成する4つのカントリー(国)の1つです、ロンドンの西、コッツウォルズの丘陵地帯を抜けさらに西へ向かうとたどりつくのがウェールズです。面積は日本の四国と同じくらい、国土の大部分を山地が占める山がちの国で、ウェールズ最高峰のスノードンは国土を南北に縦断するカンブリア山脈に属します。その地質は古く、4億年以上も昔のオルドビス紀の海底火山の噴火がもととなっています。ちょっとした豆知識ですが、ウェールズはかつて石炭産業で栄えたことから採掘のための地質学が盛んで、「カンブリア」はウェールズのラテン語名から、「オルドビス」はかつてウェールズに土着していたケルト族の名前から名づけられました。

アーサー王の伝説が残るグラスリン湖アーサー王の伝説が残るグラスリン湖

スノードンとアーサー王伝説

スノードンは、英国皇太子プリンス・オブ・ウェールズの叙位式典の舞台となるカーナヴォン城から1時間ほどの距離にあります。英国全体でも四番目に高い山で、英国で最も多く年間50万人以上の人が訪れます。標高は1,085mながら稜線が四方八方に延び、主な登山ルートだけでも6コースを数え一番人気は登山鉄道で山頂直下まで行くルートです。エドモンド・ヒラリー卿がエベレスト登頂のためのトレーニングをした岩場があることでも有名です。スノードンの山名は「雪の丘」という意味の古い英語が由来で、その名の通りゆるやかな山容の山裾の草原には羊たちが草を食むのどかな風景が広がります。一方、地元のウェールズ語では「古墳」を意味するアウィズバという言葉で呼ばれます。もともとイギリスにはケルト族が土着していましたが、5世紀頃、イギリスに大陸からアングロサクソン人が侵入しました。侵入者たちに抵抗したケルト族の英雄伝説が、円卓の騎士でも名高いアーサー王の物語です。アーサー王が倒した巨人がスノードン山頂に眠るという言い伝えが「古墳」という名前の由来とされています。山頂には今は大きなケルンが建てられており、山頂から見下ろすグラスリン湖は、アーサー王の死の前に、王の聖剣エクスカリバーが投じられた湖と伝えられます。

ヒラリー卿がトレーニングをした岩壁ヒラリー卿がトレーニングをした岩壁